上橋先生の本は、ずっと読んでいます。
小学生の時に図書室で「精霊の守り人」を読んだのが始まりです。
多少、読めなかって時期もありますが、また再熱しております。
ただ、ハード版は嵩張るので買いません。
文庫本が出ると買います(笑)
そのタイムラグがもどかしいですが、他の本を読んで紛らわします!
期待を裏切らない、面白さです。おすすめです!
あらすじ
1巻のあらすじ
人並外れた嗅覚を持ち、植物や昆虫の声を香りで聞く少女アイシャ。
旧藩王の末裔ゆえ、命を狙われ、ウマール帝国に行くことになる。
遥か昔、神郷よりもたらされたというオアレ稲によって繁栄を極めるこの国には、香りで万象を知る「香君」という活神がいた。
アイシャは、匿われた先で、香君と出会い・・・。
壮大な物語が今開幕!
2巻のあらすじ
アイシャは「香君」が抱える苦悩を知り、
藩王国視察官のマシュウとともにオアレ稲の謎と向き合うことに。
だがそれはウマール帝国への謀叛行為だった。
そんな中、オアレ稲に虫害が発生してしまう。
民の飢えの危機から救うべく、アイシャたちは動き出すのだが・・・。
植物と昆虫が人々の運命を大きく変えていく、傑作長編第2幕!
感想
1巻の冒頭、アイシャと弟のミシャルが逃避行しているところから始まり、命を狙われます。
でも、アイシャの並外れた嗅覚に感付いたマシュウによって匿われます。
アイシャの嗅覚がとても秀でていて、世界を救えるけど、帝国の根幹を揺るがす大事件にもなる。
きたる災厄から人々を守る為にアイシャは難しい決断をします。
物語の大事な部分を担うオアレ稲とは、
オアレ稲のメリット
- 貧しい土地、厳しい風土でも育つ
- 虫にも強い
- 以前の穀物より収穫量が増える
- 連作障害も起きない
- 雑草の駆除などの手間が減る
オアレ稲のデメリット
- 帝国から支給された種籾以外、発芽しない
- 肥料も支給品を使い、作成を禁じている
- オアレ稲を栽培した土地で他の穀物が育たない
- 他の穀物を栽培しる場合は、土地の入れ替えが必要
- 海の近くでは栽培できない
メリットを見ると、とても素晴らしい穀物ですよね!
これ以上ないくらい理想的な穀物だと思います。
デメリットを見ると何やら作為を感じる植物ですよね。
収穫した種籾は発芽しないって、不自然すぎる・・・。
少しずつ明らかになる帝国の政治に、為政者って汚いなぁ〜って思います。
帝国への服従の意思を示せば、種籾と肥料を提供する。
早くから服従の意思を示し、オアレ稲を栽培していた地域では、
とても裕福になっています。
でも、他の穀物は栽培できなくなる。
これって、主食を人質にしてるようなものでは??
アイシャの祖父ケルアーン藩王はオアレ稲を「喜びと悲嘆の稲」と言って、
栽培しませんでした。
栽培しなかったことで、謀叛が起こり、ケルアーン藩王は失脚します。
物語を読んでいくと、ケルアーン藩王が正しかったことがわかります。
さらに、効率よく帝国を運営する為に、建国時に決めたオアレ稲の決め事を変更し、
オアレ稲の唯一の害虫の発生させてしまう。
ただ、帝国としては間違っていた!っと認めたくない。
運よく、害虫が発生した地域が肥料を極秘に作成しようとしていたので、
それによる天罰だったと印象付けようとします。
ただ、発見が早く未然に防げたか?っと思ったけど、
次の年、さらに次の年になると被害が拡大していく。
少しづつ、状況や背景がわかってきて、物語に引き込まれます。
2巻の最後、とてもハラハラドキドキする所で終わってしまい、
とっても続きが気になります。
また、ラストが予測できないのも楽しいです。
帝国が大きすぎ、オアレ稲のみに依存しているので、
帝国が滅んでも人々の混乱がさらに続くだけ。
オアレ稲から他の穀物に変更しようにも、
オアレ稲が土の性質を変えへしまって、土を入れ替えないと作れない。
そんな事には莫大な時間と労力と費用がかかる。
それこそ、帝国の力なくしては出来ない。
さてさて、どんなラストになるのかも楽しみです。
3、4の発売が待ちどうしい!
3巻は11月6日ごろ発売予定!
4巻は12月4日ごろ発売予定!
ハード版は発売されているので、そちらを購入すれば先は読めますが、
上橋先生の本は文庫本をして、残したいので、待ちます!