後宮の烏の続編です。
あらすじを読んで、面白そう!っと思い買いました。
あらすじ
風変わりな天才巫術師の少女と許嫁が謎を解く、中華退魔ファンタジー!
霄(しょう)の京師(みやこ)には、稀代の巫術師がいる。
そう噂される董月季(とうげっき)は、
幽鬼を祓い王朝を守護する巫術師の名門・董家の娘。
しかし彼女の顧客は市井の人々。
ある日、名家・鼓方(こほう)家からの依頼を受け、
彼女は楊柳島(ようりゅうとう)へ行くことに。
お目付役として、幼馴染で許嫁の封霊燿(ほうようれい)を伴い、
鼓方家に現れる女の幽鬼の調査を始める。
しかしその矢先、依頼人が死亡する事件が起きて・・・。
秘密を抱えた美貌の巫術師✖️堅物若君の中華退魔ファンタジー!
感想
主人公は月季ですが、霊燿の視点でも物語が進んでいきます。
2人とも巫術師の名門の家の子供ですが、霊燿には巫術の才はなし。
月季は当代随一の才があり、それを見込まれて、董家の養女となりました。
そして、2人は両家による結婚が決まっています。
霊燿は自分に巫術の才が無いことに劣等感を感じ、
才のある月季を妬ましく思っています。
でも、月季と結婚しないと封家の当主になれない事で、さらに葛藤します。
ただ、月季の巫術の技を近くで見れる事はとても嬉しく思っています
とても、複雑な感情を月季に持っていて素直になれません。
月季は継母の幽鬼や謎の声から助けてくれた霊燿をとても慕っていて、
政略結婚だけど霊燿との結婚を喜んでいる。
だけど、霊燿の事を考えると素直に嬉しいと言えない状態。
今回の依頼の最中に知り合った、鬼鼓渓(きこけい)が霊燿に同情してもらい、
自分とは異なる対応をされていることに嫉妬しています。
もう、お互い、ちゃんと話して!
思春期の男女、ちゃんと言わないと伝わらないよ!
ましてや、真面目で平等に物を考える霊燿に、
気持ちの機敏を感じ取ることなんて不可能!
月季は話したいけど、継母からの虐待や謎の声の事は悟られたくない。
だから、大事な事を言えずにいます。
もどかしい!その一言です。
でも、このもどかしいのが初々しくて、キュンキュンします!
2人がどんな形で結婚を迎えるのか楽しみです。
少しだけですが、寿雪(じゅせつ)のその後が書かれていて、ホッとしました。
また、海神の娘の話も絡んできます。
今回のお話では、とても重要な部分ですが、読んでいなくても支障はありません。
ただ、さらに深く知ることはできます。
ネタバレ注意!
月季の当代随一の巫術の才、月季の使う術は誰も使っておらず、術を使うと黒い羽根が出る。
これ、烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)だよね!
烏后から解放されたけど、やっぱり再び現れるのね。
そして、月季は第二の香薔(こうしょう)なのでは?
香薔も奴隷で虐げられてたところを、才を見込まれて欒家に拾われて、
烏后となり、歴代の烏后に呪いをかけ、欒王朝の繁栄の礎とした。
そこには、香薔の欒夕(らんゆう)への愛情や恩返しの感情があった。
今の月季にも少し当てはまり、月季はどんな判断をしていくのか、楽しみです。
ただ、鳥部(とりべ)が月季は燕なんですよね。
烏でもなく、鶏でもなく。その違いも気になります。
ただ、前作を読んでいると上記の予想はだれでもできます。
これをどんでん返ししてくるのかも、楽しみです。
私はよく調べずに紙媒体を書きましたが、電子書籍も販売されてました!
今って、文庫版でも紙と電子と同時に販売してるんですね。ちょっと、驚きです。
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